2012年12月31日月曜日

ヨイトマケの歌 美輪明宏 紅白 熱唱 虚飾無し 黒髪 素顔 初出演!?

ヨイトマケの歌 美輪明宏 紅白 熱唱 虚飾無し 黒髪 素顔 初出演!?

去年の紅白の感動曲は間違いなく長渕剛の「ひとつ」だったが今年の紅白サプライズ目玉曲か。

丸山(当時)明宏が虚飾を廃して歌ったヨイトマケの歌

非正規

蟹工船

生活保護

この歌が発表された高度成長期の影で建築現場で働く母子家庭+土方という非差別的境遇が中流全般に拡大してきた今、現代的新鮮さとシンパシーを持って受け入れられるのか。



このレコードB面「ふるさとの空の下で」もまた感動曲なのだ。
こちらは長崎被爆者をヨイトマケと同じ視点で歌っている。
1935年生まれの美輪は長崎原爆投下時、実際に長崎市内にいた。が、難を逃れその後親戚を探しに爆心地に入り惨状を目の当たりにしている。
空を指差す慰霊塔

長崎被爆地域


長崎原爆投下直後の写真

小さいながらも工場で
明るく働くからだです。

この長崎の青い海
この長崎の青い空が
いつもはげましてくれたんだ

このふるさとのこの大地
僕はしっかと踏みしめて
強くこの世を生きるんだ


いつ聞いても感動する。

美輪自作歌詞は時代のマイナリティーを「同情」ではなく同じ目線で勇気と建設的な視点で明るく力強く描いているのがいい。マイナーな部分も覆い隠さずに織り交ぜているからこそ、その健康的今と未来が余計に輝いて響く。しかもその歌詞は「創造・創作」ではなく実体験に根ざしているからこその現実感・感動・説得感があるのだ。聞く者の心根にダイレクトに響いてくる。
高度成長期に発表されたこの2曲は時代の明るさにかき消されてともすればマイナーな位置に追いやられていたが、一億総底流2極化の今、妙に前向きで明るい視点に出口の見えない今はげまされるのだ。